熱帯化する日本、やはり麻は着ていて涼しい

おしゃれ

大人のおしゃれ塾、田中です。

年々、熱帯化する日本の夏。

暦の上ではもう秋なのかもしれませんが、そうは言っていられない暑さです。そんな時はやはり「麻」が快適です。

吸湿性は綿の4倍

「麻」にはリネン(亜麻)とラミー(苧麻)があるのですが、どちらも吸湿性に優れていて、綿の4倍といわれています。

しかも、通気性や発散性にも優れているので、汗をかいてもすぐに乾くという、ありがたい性質があります。

麻は水濡れ、洗濯にも強く、その強さは綿の2倍とも言われています。

丈夫なため長持ちしますし、長く使い込むことで風合いが増すところも麻の魅力かもしれません。

写真は麻(リネン)100%のシャツです。

生地(織物)の組織は平織りで、少し透け感があります。

写真を撮る前にアイロンを掛けたので、表面は比較的なめらかです。

アイロン掛けはこの暑さでは大変で(暑くなくても笑)、洗いざらしで着用する方も多いと思います。

その場合は、軽く手絞りした状態のままハンガーに掛けて干すのをお勧めします。水分の重みでシワがとれやすくなります。

麻は本当にシワになりやすいです。

アイロンを掛けて着用しても、何時間か経つと表面の平滑さは失われてきますし、着用による大きなシワも取れにくいです。

そんなラフなところが麻の持ち味なのかもしれませんが、顔映りという点では、歓迎できない面もあります。

麻の素材感と顔映り

人間は年を重ねてくると、皮膚にハリやツヤが失われがちになります。

そこへ、ナチュラルな素材感の麻を着用すると、その素朴な風合い(シワ感)が顔にまで影響を与えてしまうのです。

アクセサリーやメイクで輝きや精彩を与えないと「くたびれた」感じに見えてしまいます。

同じような理由で、ダメージ加工や、ムラ染め、ブリーチ加工、クレープ(縮み)加工などもその危険性があります。

けれど、リネンの最高級品は別物です!!

有名なところでは「アイリッシュリネン」です。素材そのものに独特のぬめりと光沢感があります。

写真は、少なくとも25年以上昔の生地なのですが、婦人服の仕立てをしていた方から譲っていただきました。「アイリッシュリネン」です。

私の写真技術では、この生地の光沢感を写し撮ることができませんでした涙。

ぬめっと(滑っと)光っているのです。こういう麻(リネン)なら、ツヤとハリ感が顔に反映されます!!

良い生地というのは本当に仕立て映えがします。顔映りも!

麻の保温性

最後に、麻の保温性について補足させて下さいね。

保温性というと、吸湿性や通気性と矛盾するように思われるかもしれませんが、じつは麻は保温性にも優れているのです。

麻の繊維が中空になっているのが理由のようです。

冬は体温で暖まった空気を包み込み、夏は水分を上手に逃がすことができるのですね。

麻とウールの重ね着とかも有効らしいですよ。この冬、是非、お試しになってみてください。