濃い色をはくのはおばさん世代?ストッキングの色に見られる世代間のギャップ

ファッション

こんにちは。大人のおしゃれ塾、田中です。

じつは先日、大好きなブロガーさんのサイトを見て驚きました。

かーたんBLOG【あたし・主婦の頭の中】という元CAのカリスマ主婦「カータン」のブログなのですが、母と娘でストッキングの色に対する感覚が全く違うことが取り上げられていました。(4月26日付)

世代別 好みのストッキングの色 : カータンBLOG あたし・主婦の頭の中 Powered by ライブドアブログ
コロナ禍、久々の保護者会。しばらくストッキングなんて履かない生活を送っていたからストッキングのストックがない!ところが、長女がくれたのは、明るい肌色。ママは、もっと日焼けしたような健康的な色が好きなんだけど。文句を言える立場でもなくそれを履いて、家を出た

私もこの記事を読んで、ちょっと冷や汗というか、自分でも思い当たる節があって、今日はストッキングの色について考えてみたいと思います。

ストッキングの色に見られる世代間のギャップ

この日のブログは、カータンが保護者会に行く時、ストッキングを娘さん(大学生)に借りたことから話が始まります。

娘さんが差し出したストッキングの色のなんと明るいこと(肌色が)!

思わずカータンが

え…これババ臭くない?おばあさんの膝下ストッキングみたいな色

と言うと娘さんが

はあ?私が普段はいてるやつなんだけど~ママが好きな濃い色の方がババ臭いよ

というのです。

カータンは文句を言える立場でもなく、重い足取りで保護者会に向かいました。

すると、奇しくも同じような境遇で明るい色のストッキングをはいてきたお母さんが3人!

その日はストッキングの話で盛り上がったそうです。

そして3人が共通して叫んだのがサブリナのサンタンブラウン

サブリナ(SABRINA)というのはグンゼの代表的なストッキングの商品名で、サンタンブラウンというのは小麦色に焼けた肌色(カラー)のことです。

カータンはこの日のあとがきで次のように述べています。

私たちの世代、明るめのストッキングって、おばあさんの履く膝下ストッキングの「ババ臭い」イメージだったのだけど、今は違うのね。ネットで調べたら、『肌色・ベージュ系のストッキングは、肌より濃過ぎる色を選ぶと途端に老けて見える』と書いてあった。えっ、そうなの? 健康的でいいのに。そもそも、日焼けが流行らないのか。

サンタンブラウンへの反応はすさまじく、コメント欄にはすぐに「濃い色のストッキング」への思いや、思い出話が集まりました。

プロフィールによると、カータンは1967年生まれの55歳だそうですが、サンタンブラウンや濃い色のストッキングへ反応するのはカータンと同じ、50代の女性なのでしょうか?

そんな疑問をもったので、ブログ記事に寄せられたコメント133件(5月3日現在)をじっくり見てみることにしました。

サンタンブラウンや濃い色のストッキングをはいていた世代

133件のコメントのうち、年齢(年代)を明らかにしているコメントは32件でしたが、カータンの記事への共感度からすると、やはり50代が圧倒的に多い印象でした。

20~30代は6名で、明るい色しかはいたことがない、暗い色はババ臭い、濃い色はババ臭いと思う、といった感想が寄せられていました。中間色やヌーディベージュをはいていたというコメントもありました。

40代は10名で、うち2名がサンタンブラウンを知っていて、これに10㎝の高層ピンヒールをはいていたそうです。

残りの8名は、暗い色はババ臭いとか、職場の先輩に習って濃い色に変えたとか、明るい色もしくは素肌感のある色をはいていた、との記述がありました。サンタンブラウンという色名をはじめて聞いたという人もありました。

50代では1名が薄めの色をはいていたそうですが、明るい色をはいていたとは書いてありませんでした。

残りの15名を見てみると、明るい色をはいていたという人はゼロでした。どうやら濃い色と明るい色の分岐点は40代半ばにありそうです。

ちなみにカータンと同じように、ストッキングの色にについて母娘で同じような会話をしたという人も10人ありました。

カータンと同年代と思われる人たちの中には、サンタンブラウンの他に「バーモンブラウン」や「コパーブラウン」という色を懐かしむ人も10人近くありました。どちらも濃い色ですね。

やはり世代で色への嗜好が分かれていますが、なぜこのような現象が起こったのでしょうか。

生足のはじまりが運命の分かれ道

私は長年、短大で教鞭をとっていましたが、学生が何を着ていたかは結構、覚えています。けれど普段の授業で学生が明るい肌色のストッキングをはいていた記憶がありません。

もちろん、入学式や就職ガイダンスなどスーツを着用する場面では、全員が肌色のストッキングをはいていました。けれど濃い色のストッキングの学生は25年間一人も見たことがありません。

25年前の入学生は現在42~43歳。

冬場は黒いタイツやレギンス(スパッツとも昔は言った)をはいていることはありましたが、入学式ではくようなストッキングを普段に着用する習慣はなかったように思います。

「生足」ブームだったからではないでしょうか。

生足ブームは1990年代後半から始まったとされています。

そのきっかけとなったのが、1996年5月、スーパーモデル、シンディ・クロフォードの来日でした。彼女の「生足にサンダル」というスタイルが、当時の女性たちには新鮮で憧れの対象となりました。

その後、日本では1997年にはレーザー脱毛器の輸入も始まり、エステも一般に普及し始めました。

「生足」も最初は若い人たちの間での流行でしたが、フットカバー(見えないソックス)などの普及により、次第にストッキングをはかない習慣が浸透していったように思われます。

銀行や百貨店、ホテル受付など、ストッキング着用が必須の職種以外は、どんどんストッキング離れが起こるようになりました。

ヒールのある靴より、スニーカーをはく人が増えたのも影響していると思います。

若い時には濃い色のストッキングをはいていた人たちも、徐々にストッキングをはくことがなくなり、生足+フットカバー、ソックスに移行していったのではないでしょうか。

今ではストッキングをはいていた頃の自分が思い出せないくらいになっていた・・・そんな時に今回のカータンのブログ!

思わず、サンタンブラウンや濃い色のストッキングへの懐かしさが込み上げてきたのだと思います。

ストッキングをはかなくなった現状

ストッキングをはかなくなったことは十分、感覚として理解できますが、実際、どのくらいはかなくなっているのでしょうか。

統計値

日本靴下協会が出している統計を見てみましょう。

日本靴下協会には、アツギ、グンゼ、福助、チュチュアンナ、タビオ他、24社8団体が加盟しています。

品種別靴下生産数の推移を見てみると・・・

パンティストッキングは、2009年には12,690,445 デカ(約1270万デカ)生産していますが、 2020年には6,180,116デカ(約620万デカ)となっています。

デカという単位は、アパレル業界において手袋・靴下の10着(1着は左右ペア)の単位として使われているそうで私ははじめて知りました。(1デカは10足だそうです)

11年間で半減していますね。

別の視点から見てみましょう。

総務省家計調査のデータですが・・・

一世帯当たりのストッキング・タイツの購入数は、2008年は2.597足なのに対して、2020年には1.059足と12年前の4割となっています。

一世帯当たりの婦人靴下の購入数が、2008年は5.894足、2020年は5.023足とあまり減少していないのに対して、ストッキングの減少ぶりは際立っています。

私の場合

私自身もストッキングをはくことが少なくなってきました。

在職中は入学式くらいでしょうか。大学センター試験など、試験監督をする時は寒い時期ですし黒いタイツをはいていました。

私が肌色のストッキングをはくことは、まずありませんでした。はくとしたら色はスカートと靴に合わせるのが自分なりのこだわりでした

黒いスカートなら黒い靴に黒いストッキング。茶色のスカートなら茶の靴に、茶のストッキング、青や黄など有彩色のスカートの場合は、靴の色(たいてい黒にしていた)に合わせました。

肌色のストッキングをはくとしたら靴がベージュの時ですが、ベージュの靴は、ほとんど履きませんでした。

というのも20代の頃、思い切って買ったシャルルジョルダン(CHARLES JOURDAN)の淡いベージュのパンプスが、雨にちょっと濡れただけで底革の色がつま先に青く染み出た苦い体験があるからです。

フランスの高級靴は庶民が雨の日にはくようには作られていないのだと思い知りました。

似たような話ですが、ポルシェを所有している人が「雨が漏る」と自動車会社に苦情を言ったら「雨の日には乗らないでください」と言われたとか。ホントかウソかわかりませんが(笑)

話がそれましたが、考え方として、ストッキングの色を肌の色と切り離して考える方法もあるということです。

スカートと靴の間を肌色で分断するのではなく、下半身の色を統一することでプロポーションの伸長をはかる作戦です。

今までずっとこの手法をとっていたので、世代の違いもありますが、カータンのようにサンタンブラウンへの熱中はありませんでした。それでも明るすぎる色への抵抗感は私にもあります。今の若い人がはくような明るい色は敬遠すると思います。

世代間のギャップですね。

今の時代は、ロングスカートやパンツが多いので、下半身の縦ラインはスカートやパンツが作ってくれます。

ストッキングは本当に遠い存在になってしまいました。

おわりに

幼い頃、大人の女性がシームの入ったストッキングをはいていたのを覚えています。パンティストッキングなどなかった時代で、当時は20歳前後の人でもずいぶん大人に見えました。

今では20代後半でも学生のように見える人も多いです。

話が脱線してばかりですが、脱線ついでに最後は大学院時代の恩師、村上憲司先生(西洋服飾史:京都女子大学)がゼミでポツリと漏らした言葉をご紹介します。

「脱ぎすてたストッキングはみっともない。」

まっ、確かに抜け殻ですからね(笑)

世代間でストッキングの色への感覚に違いがある、興味深い現象だと思います。

追記

ところで、この記事を書いてから気付いたのですが、若い人たち(20歳前後)の中でも、ロリータ系のファッションを好む人たちは、ストッキングを履くようですね。

最初見た時は「色白できれいな脚だな~」と思いました。

決まってミニスカートに黒いレースソックス、黒い靴です。

あまりにも透明感があるので、素肌なのかストッキングなのか見分けがつかず、見ないフリして見てしまいました(笑)

ストッキング履いてますね~。だからあんなに堂々と超ミニスカートで歩けるのかもしれません。

彼女たちのお陰でストッキングの売り上げが少しは増えるかもしれませんね。

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