無印良品で購入したリネンシャツとヘンプシャツ。シルエットの変化とヘンプ素材の素晴らしさ。

ショッピング

こんにちは。大人のおしゃれ塾、田中です。

先週は無印良品アルパーク店で、シャツを2点購入しました。

はじめは見るだけのつもりでしたが、リネンシャツを見た途端、一気に買う気モードに!

今までとシルエットが明らかに変わっています。

別のコーナーあったヘンプ素材のシャツも光沢が半端なく、こちらも一気に買う気モードに(笑)

今日は、その2点についてご紹介したいと思います。

無印良品【フレンチリネン洗いざらしワイドシャツ】

まずは、リネンシャツから。

今年のリネンシャツは以前よりシルエットがワイドになっていました。

before(ビフォー)

リニューアル前がこちら。

身幅も着丈も基本中の基本、洋裁学校で学ぶ基本製図に近いシルエットです。

開きには「前立て」が付いていて、ボタンは白、裾はラウンドにカットされています。

ウエストが若干シェイプされているので、サイズアップしてもワイドな(ビッグな)シルエットが作りにくい面がありました。

ところが今回、購入したリネンシャツは、商品名の通り「ワイド」な作りになっています。

after(アフター)

私が購入したのは「婦人」のXS‐S。

M‐Lも試着しましたが、とにかく幅も丈も大きかったのでXS‐Sにしました。

XS‐Sでも、着丈が70.5cm、身幅が63.7cmあります。

これがM-Lだと、着丈がさらに2㎝、身幅が3cm(周径で6cm)アップ。かなりワイドな作りですね。

それに対して裄丈はXS‐Sで74㎝、M-Lで76㎝と標準的。人によっては短く感じるかもしれませんが、オーバーサイズのシャツは袖をロールアップして着ることが多いので、これはこれで良しとしましょう。

両サイドには深いスリットが入っています。

白、生成、グレイッシュブラウン、ネイビーストライプの4色ありましたが、私はグレイッシュブラウンにしました。お店ではカーキに見えましたが、実物は少し緑みのあるブラウンでした。

やはり店内の照明が電球色なので「黄み」が強く感じられたのでしょう。

店内の照明についてはこちらの記事に書きました。

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後ろ身頃は「ヨーク」仕立てで、ヨークは肩甲骨にかかるくらい長さがあります。生地が二重になっているので全体に重めな仕上がりになっています。

ユニクロのリネンシャツとの比較

素材は麻100%ですが、リニューアル前の無印リネンシャツや、ユニクロのリネンシャツより、繊維の太さのせいか、生地の打ち込み本数のせいか、若干、硬めな印象を受けました。

まだ新品だからかもしれません。

けれど4色のうちネイビーストライプは、明らかに他の無地より剛軟度が高い(硬めな)手触りでした。

使用されている糸もこの生地に限り硬めなので、ネイビーストライプはお肌の弱い人は特に要注意です。縫い糸、ロックミシン糸、コバステッチ(端ミシン)の三段構えで縫い代部分が硬くなっています。

価格は、ユニクロのリネンシャツは定価が¥2,990ですが、無印は¥3,990です。1,000円高いのは、布地の使用量が多い分、原価の違いかもしれません。

ですが今¥3,990が値下げされていて¥2,990になっていました。

これでユニクロのリネンシャツと同価格。早めの値下げはひょっとして、それを狙っての価格設定かも?と思うのはうがち過ぎですかね(笑)

さらに7月になってからは¥1,990になっているようです。余程たくさん作ったのでしょうか。

後日、ユニクロのリネンシャツも見ましたが、相変わらず細身のシルエットで、衿も小さめ、開きの仕様も今まで通りでした。

以前のブログにも書きましたが、洗濯したら見返しにシワが入るのがユニクロのリネンシャツの残念なところです(涙)

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無印良品ヘンプ洗いざらしミドル丈オーバーシャツ

さて、次に購入したのが【ヘンプ洗いざらしミドル丈オーバーシャツ】で、こちらは「男女兼用」商品。

一番小さいXXS-XSにしました。

素材は植物繊維(ヘンプ)100%、お色は黒です。

ラックにかかっているのを見た時はMujilabo(ムジラボ)の商品かと思いましたが、無印良品の通常ラインでした。

ただし、ネットショップと銀座店限定のようです。

それがなぜアルパーク店あるのかは分かりませんが、「世界最大規模でのリニューアルオープン」のお陰なのかもしれません。

Mujilabo(ムジラボ)とは

Mujilaboは2012年にスタートした無印良品の「実験的かつ実質的な上位ライン」で、「N.ハリウッド」のデザイナー尾花大輔(おばな・だいすけ)氏がデザインを手がけています。

価格帯も明確に無印良品通常ラインよりも高めに設定されており、その分使用されている素材も通常ラインよりバージョンアップされています。

高めといってもTシャツ・スウェットが¥2,990~¥5,990、シャツが¥4,990~¥7,990 パンツか¥6,990~¥7,990と通常ラインの2~3割増しくらいで、セレオリ(セレクトショップのオリジナルブランド)と比べれば格安な価格設定だと思います。

ただサイズ展開が2019年から男女兼用となっており、女性にとっては肩回りのフィット感、落ち感が、婦人用にデザインされたものと比べて苦手に感じる人もあるかもしれません。

私もどちらかというとその部類ですが、昨今のオーバーサイズの流行は、男性でも女性用のXL、XXLサイズを着用したり、女性でも男性用のアイテムを選択するなど、男性用、女性用の境界を緩やかなものにしています。

今回私が購入したシャツも男女兼用商品でした。

ヘンプとは何か

ところで「ヘンプ」という素材名、みなさんはご存知だったでしょうか。

ヘンプは「アサ科」の植物で、繊維は茎から採取されます。

何の茎かというと大麻、そうです、ヘンプは大麻のことなのです。

もともと日本に自生し活用されてきた麻=ヘンプは、他の麻と区別するために「大麻」と呼ばれました。そのくらいヘンプは成長が速く、手間もかからず大きく成長します。

戦前には栽培農家が約19500軒もあったといわれています。

ところが、昭和23年施行の大麻取締法以降、状況は一変し、許可なく大麻を育てることことは禁止されるようになりました。種や茎の特定加工品を除き、すべて危険な麻薬として人々の生活から消えていったのです。

戦後なぜ急に大麻取締法ができたのか、そこにはアメリカの占領軍GHQの力が働いたという説もあります。

古来より大麻は神事にも使われるほど日本人にはなじみがあり、伊勢神宮でいただくお札は神宮大麻と呼ばれ、おはらいで使う道具も大麻(おおぬさ)と呼ばれていました。つまり、日本神道と大麻は切っても切れない関係にあったわけで、GHQは、神道の影響力を分断し弱めようとしたのではないかというのです。

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もちろん大麻には気分の高揚を促す成分THCという成分を含むものもあります。この成分が多いものがマリファナで、このマリファナについての取り締まりが厳格なのは周知のとおりです。

ただこの「マリファナ」という言葉は、もともとアメリカにおいて差別用語として生まれた経緯があるため、現在では「カンビナス」と呼ばれることが増えているそうです。

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補足すると、現在の日本で産業用として栽培・利用されているヘンプには、THC成分はほとんど含まれていないそうなのでご安心ください。

であれば、害虫に強く、農薬・化学肥料要らずなうえに、不良土でも3か月で育ち、土壌を改良さえしてくれるこの繊維を利用しない手はないと思います。

まさに「環境にやさしく、サスティナブルな自然素材」といえるのではないでしょうか。

ヘンプの特性

ヘンプは繊維として優れた特性をもっています。

  1. 非常に丈夫で、湿るとさらに強度が増します。
  2. 多孔性なため湿度をコントロールしやすく、熱伝導率も低いため、夏涼しく冬暖かく着用することができます。
  3. 抗菌性が高く、消臭効果も抜群です。
  4. UVカット機能にも優れ、紫外線を99.9%カットするともいわれています。

暑さが厳しいこの夏、ヘンプやリネンは、吸湿性も良く、洗ってもすぐ乾きますし、丈夫ですし、本当に重宝します。

シワになりやすい面はありますが、それも持ち味。ハンガーにかけてシュシュッと霧吹きしておけば、すぐに乾いてシワも取れています。

無印良品は、私が購入したヘンプシャツについて、ネットショップでは次のように解説しています。

古くて新しい、丈夫な素材。中国での歴史は約8千年と古く、さまざまな用途で活用されたヘンプ。農薬がほとんど必要なく、成長が早い、環境負荷の少ない植物です。吸放湿性にも優れた丈夫な素材で、日常になじむ服をつくりました。清涼感があり、肌になじむ風合いです。

さすがに良くまとまっていますね~(笑)

おわりに

私は素材については大学時代に「被服材料学」で学びましたが、「麻」は特に分類がややこしくて苦手でした。

植物の茎(皮)や葉脈から繊維を採るのですが、その植物の種類が多いからです。

さらに近年は、ヘンプがサスティナブルな素材として、アメリカでも日本でも世界的に注目を集め始めてきました。となると「ヘンプは大麻ですがマリファナじゃありませんよ」の注釈も必要になって、話がさらにややこしくなっていると感じました。

それにしてもこの【ヘンプ洗いざらしミドル丈オーバーシャツ】、光沢が半端ないと思われませんか?

この品質、仕上がりで¥5,990です。

私は2000年代にY’s(ワイズ)の商品をよく購入していましたが、同じような光沢の麻のジャケットを持っていました。価格はゼロが1つ違いますが、光沢はほぼ近かったように思います。

ヘンプの方が光沢が得られやすいのかもしれません。それにしても上質感があります。

まだ着用していないのですが、着丈が80㎝あるので、羽織としての着用を考えています。この商品にはロング丈バージョン(¥6,990)もあって、そちらには両サイドにポケットが付いていました。

どちらも一見、Mujilabo商品かと思うくらい、品質もデザインもグレードが高いです。

発売時期をずらして6月下旬に同生地でパンツが2型、販売されたようですが、先程ネットショップを見たら既に完売していました。

シャツを買った人なら、このパンツにも食指が動くと思います。

そのくらい魅力的なヘンプでした。

世界最大規模の無印良品のお店のレポートはこちらです♪

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