いやー、本格的に寒くなってきました。
こう寒くなると出番がなくなってしまいましたが、秋に大活躍してくれたのがこちらの手さげ袋。

もともとは綿100%の模様編みのキャミソールだったのですが、なんで買ってしまったのか(笑)黒のロンTの上に重ねて着たきりで、それ以降はどうしたものかと頭を悩ませる存在になっていました。

こうした“着ない服の存在”は私を非常に鬱にさせます。鬱と言うと大袈裟ですが、着ないものに限らず、使わない「モノ」に関しても私は非常にシビアな方だと思います。
現役の時代も会議はタブレット持ち込みでペーパーレスでしたが、それでも必要に応じて配布される資料も対処後はすぐに処分していました。私の研究室はいつもスッキリ。
プライベートでも不要なものはほぼありません。なので一時の気の迷いから買ったこのキャミソールも長くはこのままでは居座ることはできません。
熟慮して買った商品でも着ていくうちに不都合を感じることもあり、そんなアイテムも他に何点かあってたので、これもセカンドストリート行きかな?と思っていたのですが、何度か表裏ひっくり返すうちに、あるアイデアが閃きました。

表裏、真ん中でつまんで脇線が中央にくるように畳み直しました。
こうすると肩ひもが“持ち手”になります。

ただこの状態では横幅(そこになる部分)が広すぎます。
だったら、、、脇線を中心に左右を折りたためば良いのではないかと気付きました。

こうするとバッグ(袋)にした時、中央部分が重なり中が透けにくくもなります。
模様編みの縦枠を目印に黒糸2本どりで手でまつっていきました。そんなに細かくまつる必要はありません。表と裏と同じ作業を繰り返し、最後は底をまつります(ここはちょっとしっかりと)。
こうして出来上がったのがこちらのバッグ。最初は“手さげ袋”としていたのに次第に“手さげバッグ”と言いたくなりました。

最後に(これはなくても良かったかもしれませんが)ネームタグを付けました。
このバッグを持っていると高齢の方からよく声をかけられます。「自分で編まれたのですか?」と質問されることもあり、その都度「いえ実は、、、」となるのですが、みなさん肩ひもが持ち手になることに感心されます。
今回は模様編みのキャミソールでしたが、無理に模様編みである必要はありません。無地のニットのでも対応できますし、着丈が長い場合は内側に折り込んで裏地のような状態に仕上げても良いでしょう。それが面倒ならカットしても良いです。カットした布はポケットにしても可愛いですね。
私が一時の気の迷いで買った模様編みのキャミソール。セカンドストリートに数十円で売られることから免れて、かたちは変わりましたが私の手元に残ることになりました。

買い物はよく考えてするようにはしているのですが、残念ながらこのようなことが起こります。
「モノ」の寿命は単に耐用年数ではなく、持つ人の環境、身体、心理状態に左右される面が大きく、その変化に適合できない場合は使わなくなる、使えなくなる、という事態が起こるのは無理からぬこと。
せめて使わないまま家に溜め込むことだけは避けたいです。
また近々、リメイク話をさせていただくことになるかもしれません。
